【8月3日 AFP】ロシアで違法薬物を密輸した罪で起訴された米女子プロバスケットボール(WNBA)のブリトニー・グライナー(Brittney Griner)選手(31)が帰国を「願っている」と、2日に弁護人が明かした。

 グライナー選手は、大麻オイルの入った吸引カートリッジを所持していたため、違法薬物を密輸した疑いで2月に逮捕され、現在はモスクワ郊外のヒムキ(Khimki)で裁判に臨んでいる。この日はカーキ色のTシャツを着て姿を見せ、うつむきながら入廷すると、被告人席の鉄格子の中に入った。麻薬の専門家2人が証言を行う中、表情は厳しいままだった。

 グライナー選手をめぐっては、両国による囚人交換の交渉が行われている。弁護人は報道陣に対し、「もちろん、彼女も話は聞いているし、いつか国に戻れることを願っている。私たちもそう願っている」と英語でコメントした。

 弁護人は、グライナー選手の法務チームは囚人交換の「交渉には一切関わっていない」としながらも、「間もなく」だという評決の後、同選手は交換の資格を得ると続けた。

 米国のアントニー・ブリンケン(Antony Blinken)国務長官は先月29日、ロシアのセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相とウクライナ侵攻開始後初めて電話で協議した。ブリンケン国務長官はグライナー選手、そしてスパイ罪で収監中のポール・ウィラン(Paul Whelan)受刑者の釈放に向けた米国側の提案を受け入れるよう「ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)に迫った」と話している。(c)AFP