【7月22日 AFP】インドで21日、任期満了に伴う大統領選の開票が行われた。選挙管理委員会が発表した暫定結果によると、ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相の与党インド人民党(BJP)が擁立したドラウパディ・ムルム(Droupadi Murmu)前ジャルカンド(Jharkhand)州知事が当選を確実にした。ムルム氏は先住民族出身で初、女性では2人目の大統領となる。

 ムルム氏は先住民族サンタル(Santhal)の出身。大統領選は上下両院議員と州議会議員による投票により行われ、ムルム氏が過半数票を獲得。野党候補のヤシュワント・シンハ(Yashwant Sinha)元外相を抑えた。

 モディ首相は首都ニューデリーでムルム氏に花束を手渡して祝福。ツイッター(Twitter)に「ムルム氏は国民の、特に貧しい人々、社会から疎外された人々、そして虐げられた人々の希望の光として現れた」と投稿した。

 ただ、大統領の役割は主に儀礼的なものにとどまることから、ムルム氏が就任しても、長らく社会の周縁に追いやられてきた先住民族のコミュニティーに実質的な変化をもたらすことは期待できない。(c)AFP