【7月15日 AFP】世界保健機関(WHO)は14日、アフリカでサル痘のような動物からヒトへ、ヒトから動物へ伝播(でんぱ)可能な「人獣共通感染症」の脅威が高まっており、2012~22年の流行回数は01~11年と比べて63%増加したと明らかにした。

 WHOの分析によると、アフリカでは01~22年、病気の流行などの「公衆衛生上の事象」が1843件確認された。うち30%がエボラ出血熱やデング熱、炭疽(たんそ)菌、ペスト、サル痘などの人獣共通感染症の流行だった。

 WHOのマシディソ・モエティ(Matshidiso Moeti)アフリカ地域事務局長は、かつては交通網が未整備だったため、人獣共通感染症が流行する範囲は限られていたが、交通網が整備されたことで都市部でも流行する可能性が高まったと指摘。アフリカが「新興感染症の温床」になる恐れがあると警告した。(c)AFP