【7月10日 AFP】ロシアテニス連盟(RTF)のシャミール・タルピチェフ(Shamil Tarpischev)会長は9日、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2022)女子シングルスで優勝したエレナ・リバキナ(Elena Rybakina、カザフスタン)は「われわれの成果」であり、ロシアの勝利だと主張した。

 モスクワ出身のリバキナは2018年にカザフスタンに国籍を変更。この日の決勝ではオンス・ジャバー(Ons Jabeur、チュニジア)に勝利した。

 ウクライナ侵攻を受け、今大会はロシアの選手が出場禁止となったため、結果的にリバキナは国籍変更によって処分を免れていた。

 ロシア国内の通信社によると、タルピチェフ会長は「とても素晴らしい! リバキナよ、よくやった! ウィンブルドンで勝ったのはわれわれである」とコメントしたという。

 タルピチェフ会長は、23歳のリバキナが元女王のシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)を破り決勝進出を決めたときも、「エレナがウィンブルドンの決勝でプレーするのは良いことである。彼女はわれわれの成果だ。(決勝で)もちろん勝てれば素晴らしい。われわれは決勝で彼女を応援する」と意気揚々とコメントした。

 リバキナはカザフスタンが経済面、トレーニング面でより好条件のサポートを約束したためロシアを離れたと話している。近年テニス界では、ロシアからカザフスタンへの国籍変更が相次いでいる。(c)AFP