【7月7日 AFP】ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン(Jacinda Ardern)首相は7日、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐり、国連安全保障理事会(UN Security Council)が対応に失敗したとの考えを示し、ロシアが安保理の常任理事国であることについて「道徳的に破綻している」と指摘した。

 アーダーン氏はかねて、安保理の常任理事国である英国、フランス、米国、ロシア、中国が拒否権を持つことに異議を唱えており、改革を改めて要請した。

 通商協議のためオーストラリアを訪れ、シドニーのシンクタンク「ローウィー研究所(Lowy Institute)」で講演したアーダーン氏は、ウクライナ侵攻をめぐる国連の「失敗」は、ロシアが安保理で拒否権を持つ地位にあることに起因していると指摘。

 ロシアはその地位を用い、「道徳的に破綻した違法な戦争を仕掛けた上で、(安保理に)道徳的に破綻した立場を取らせた」との考えを示した。

 同氏はさらに、ロシアに侵攻の責任を取らせなければならないと述べ、オランダ・ハーグ(The Hague)の国際刑事裁判所(ICC)が戦争犯罪の捜査と訴追を進められるよう努めるべきだと訴えた。(c)AFP