【6月28日 AFP】ワールドラグビー(World Rugby)は27日、予選で代表資格のない選手を起用したとして2023年W杯フランス大会(Rugby World Cup 2023)の出場権を取り消されたスペインの異議申し立てを退けたと発表した。これで、同国は来年のW杯を欠場することが確定した。

 ワールドラグビーは、スペインラグビー連盟(FER)が提出した新たな証拠を調査した結果「異議申し立てを却下した」と説明。「ワールドラグビーの規則に従い、独立審議会の判断が最終決定となり、再度の異議申し立ては認められない」とした。

 これにより、来年のW杯本大会ではスペインの代わりにルーマニアが繰り上がりで出場することが決定。さらに、スペインがW杯出場を決めた欧州予選の一戦で敗れていたポルトガルが、ルーマニアに代わって11月の最終予選に進むことになった。

 スペインは2018年から国内でプレーしている南アフリカ出身のギャビン・ファンデンベルフ(Gavin van den Berg)を欧州予選のオランダ戦2試合で起用した。しかし、同選手は代表資格に必要な3年間の居住を満たしていなかったと、ワールドラグビーに判断された。

 スペインが同様の問題でW杯の出場権を失うのは、これが2度目となる。同国は2018年にも、代表資格がない選手を起用したとしてルーマニアとベルギーと共に処分を科され、2019年のW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)には代わりにロシアが出場していた。(c)AFP