【6月21日 AFP】イスラエルのナフタリ・ベネット(Naftali Bennett)首相は20日、連立政権を組むヤイル・ラピド(Yair Lapid)外相と来週の国会解散で合意したと発表した。ラピド氏が近日中に暫定首相に就任し、総選挙が実施される。

 ベネット氏とラピド氏は1年前、ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)政権を打倒するため、異なる政治思想を持つ野党8党による連立政権を樹立。だが、離脱者が相次いだことで、連立政権は崩壊の危機に陥っていた。

 右派のベネット氏が率いる連立政権は、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)のユダヤ人入植者をイスラエル法の適用対象とする措置について、今月30日の期限切れ前に更新することを目指していた。だが、政権内のアラブ系議員2人がこれを拒否。国会の議席数120のうち60しか確保できていない連立政権は、窮地に陥った。

 同措置は、期限前に国会が解散した場合、新政権発足まで自動更新される。ベネット氏は、同措置を失効させることで生じる「安全保障上の危険」と「憲法の混乱」を避けるため、国会解散を決めたと説明した。

 同国の日刊紙ハーレツ(Haaretz)によると、総選挙は10月25日に実施される見通し。同国の総選挙は過去4年間で5回目となる。(c)AFP