【6月15日 CNS】2020年の第7回中国国勢調査によると、中国で60歳以上の人口は2億6000万人。お金とゆとりがあり「新世代の高齢者」と呼ばれる人びとは、子どもと同居することにこだわらず、さまざまなライフスタイルを選んでいる。

 今年に入ってから各地の「老年大学」が人気となり、希望者が多くてなかなか入学できない状態という。四川省(Sichuan)の劉湘琴(Liu Xiangqin)さんは2か月前から老年大学のパソコン教室に申し込んでいる。老年大学は、通常の大学と同じカリキュラムと教員の指導体制を持ち、学期ごとの1コースの授業料はわずか350元(約6953円)だ。

 北京市の陳霞(Chen Xia)さんは息子一家がカナダに移住したが、友人と離れるのがいやだったため北京にとどまった。ふだんは地元の公園で集団ダンスの「広場舞」を楽しみ、春節(旧正月、Lunar New Year)には友人と旅行に出かけている。

 オンライン旅行会社のデータによると、高齢者の65%は年に3回以上旅行しており、1960年代生まれの世代が観光に消費する金額は、2000年代生まれの3倍に上るという。

 スマートフォンを使う割合も増え、IT大手阿里巴巴集団(アリババグループ、Alibaba Group)によると、高齢者が支払う携帯電話料金は2017年から2019年までで年平均20.9%増となっている。1950~60年代生まれの新世代の高齢者は、与えられる消費に満足せず、積極的なシニアライフを過ごしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News