【4月19日 CNS】北京市・西城区は今月から、高齢者向けの新たなフードデリバリー事業を試験的に始めた。スマートフォンを使った注文やオンライン決済が苦手な高齢者が、スムーズに食事の配達を受けられる試みだ。

 対象のエリアは、汽北社区、汽南社区、復興門北大街 、三里河二区、露園社区、太僕寺街の6か所のコミュニティー。

 西城区の民政部門が食配サービスサイト「餓了麼(Ele.me)」と共同で専用プラットフォームを構築。高齢者は各エリアにある高齢者サービスステーションからプラットフォームを通じてグループの食事を注文し、配送費無料で食事の配達を受けることができる。高齢者はサービスステーションに出向いて食事を受け取るか、サービスステーションから自宅への配達も依頼できる。自宅への配送料金は餓了麼の通常料金と同じだ。現在は選べる飲食店は3〜5社程度だが、必要に応じて定期的に入れ替えをしていくという。

 また、現金を食事券に替えてオンラインで支払える機能を開発。サービスステーションのスタッフや地域住民、介護者が協力し、スマホの使用やオンライン決済が苦手な高齢者のため専用プラットフォームの改善を進めていく。

 西城区民政局の職員は「質の高い飲食業者を採用し、高齢者の栄養ニーズを満たすサービスを広めていく」と話す。中国老年学・老年医学学会栄養食品支部が食事のメニューや質、価格をチェックし、民政局が業者とメニューを選ぶのに役立てている。(c)CNS-北京青年報/JCM/AFPBB News