【6月13日 AFP】北大西洋条約機構(NATO)のイエンス・ストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)事務総長は12日、スウェーデンとフィンランドのNATO加盟にトルコが反対している問題について、今月29、30両日にスペイン・マドリードで開かれる首脳会議では解決できない可能性があるとの見方を示した。

 トルコは、スウェーデン、フィンランド両国は西側同盟諸国が「テロ組織」として認定している反政府武装組織「クルド労働者党(PKK)」を支援しているとして、NATO入りに異議を唱えている。

 フィンランド訪問中のストルテンベルグ氏は、同国のサウリ・ニーニスト(Sauli Niinisto)大統領との共同会見で「この問題はできるだけ早急に解決したい」としながら、「マドリード首脳会議を期限に設定していたわけではない」と述べた。

 さらに「トルコの懸念は正当なものだ」として、「NATO加盟国でトルコほどテロに苦しめられている国はないことを理解し、念頭に置いておかなければならない。トルコは戦略的・地政学的要衝に位置する重要な同盟国だ」と述べた。

 NATO加盟には、現加盟国30か国が全会一致で承認する必要がある。(c)AFP