【6月12日 CGTN Japanese】子どもたちにとって、星空を見上げることは、心の中の夢に灯がともるひと時です。中国中部・湖南省(Hunan)瀏陽市(Liuyang)にある小河郷は、山々に囲まれた小さな山村で、光害が少ないため、晴れた夜には村の上空にきらきらと輝く満点の星が広がっています。満天の星の光に包まれて育った村の子どもたちは、星空を愛し、宇宙に思いをはせています。

「月からはどれだけの数の星が見えるの?」「太陽の質量が太陽系の全質量の99.8%を占めていることは知っている」…天文の話題になると、村の子どもたちの話は大いに盛り上がります。子どもたちの最大の願いは天体望遠鏡で星を見ることで、彼らの天文知識への夢中さは、身近な大人たちを感動させました。

 一つの天文台を建てること、それは小河郷の子どもたちの星空への夢、宇宙への夢をかなえるとともに、子ども時代、生い立ちや故郷に対する美しい思い出と希望を守ることになるのです。こうして、小河郷星河天文台が完成しました。

 小河郷星河天文台の第1期投資額は約200万元(約4000万円)で、電子商取引企業の拼多多(ピンドゥオドゥオ)と瀏陽市電子商取引農村進出総合モデルプロジェクトチームが共同出資して建設し、湖南省で唯一、農村に建設された本格的なレベルに近い天文台でもあり、天文台の初代台長も小河郷の子どもたちが務めるとのことです。

 身近にある天文台に恵まれ、村の子どもたちは天体望遠鏡で太陽の黒点を観測し、月のクレーターを探索し、無邪気な好奇心に少しずつ答えを出していくのです。こうして星を見ている子どもたちが、いつか本当に天文学者になるかもしれません。(c)CGTN Japanese/AFPBB News