【6月8日 AFP】ウクライナ東部の要衝セベロドネツク(Severodonetsk)では依然、激しい攻防戦が続いているが、市内のアゾット(Azot)化学工場の地下に約800人が避難しているもようだ。

 工場はウクライナの富豪ドミトロ・フィルタシュ(Dmytro Firtash)氏が所有。同氏の米国人弁護士ラニー・デービス(Lanny Davis)氏は、地下には民間人約800人が避難していると語った。

 デービス氏は内訳について、工場の従業員3000人のうちの約200人と、地元住民約600人だと説明している。

 セベロドネツクをめぐる攻防戦は数週間にわたって続いており、現在は激しい市街戦が繰り広げられている。

 ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は、ロシア軍は数で勝っており、「より強力」になっていると警告した。

 一方、ウクライナ軍は7日、ロシア軍はセベロドネツクの西方約65キロに位置するドネツク(Donetsk)州の重要拠点スラビャンスク(Slavyansk)を攻撃する準備を進めているとの見方を示した。

 スラビャンスクが陥落すれば、ロシア軍にとって、同州の主要都市クラマトルスク(Kramatorsk)への進軍ルートが開けることになる。(c)AFP/Blaise Gauquelin, with Quentin Tyberghien in Donbas