【6月8日 AFP】ウクライナ政府は7日、南部ヘルソン(Kherson)州を支配するロシア軍が、ジャーナリストや親ウクライナ派を中心に約600人を拘束していると明らかにした。

 ヘルソン州の南に位置し、ロシアが2014年に併合したクリミア(Crimea)自治共和国のウクライナ大統領府常駐代表を務めるタミラ・タシェワ(Tamila Tacheva)氏は、拘束されている人の大半はロシア軍の占領後にヘルソン市や周辺地域で「親ウクライナ集会」を組織したジャーナリストや戦闘員で、「特別に改造された地下室」に監禁されていると説明。

「非人間的な状況で拘束され、拷問を受けている」との情報があるとしたが、詳細は明らかにしなかった。同州で拘束された民間人と戦闘員の一部は、クリミアの勾留施設に送られたという。

 ヘルソンは、ドニエプル(Dnieper)川の河口に位置する要衝都市。ロシア軍の標的になったことで、多数の住民が市外に脱出した。同市は3月の第1週に制圧され、今回の侵攻で陥落した初の主要都市となった。(c)AFP