【6月5日 AFP】サッカーウェールズ代表主将のギャレス・ベイル(Gareth Bale)が4日、W杯カタール大会(2022 World Cup)欧州予選プレーオフ決勝に向けて、対戦するウクライナへの共感はひとまず忘れ、1958年以来となるW杯の切符をつかみたいと話した。

 ウクライナは1日、ロシアによる軍事侵攻開始後では初の公式戦となるプレーオフ準決勝に臨み、3-1でスコットランドを退けてウェールズとの敵地での決勝へ勝ち上がった。

 対するベイルは5月28日、レアル・マドリード(Real Madrid)で自身5回目となる欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)制覇を経験。代表では2016年の欧州選手権(UEFA Euro 2016)で、ベスト4入りの快進撃を見せたチームで主力を担ったが、32歳となる現在までW杯に出場したことはなく、次のチャンスは巡って来ない可能性もある。

 戦火に見舞われているウクライナとの対戦に複雑な思いはあるかという質問に対して、ベイルは「世界中の誰もがウクライナに共感しているが、これはサッカーだ。サッカーは戦いであり、スポーツで、人々をつなげる」と話し、「それがウクライナにどんな力を与えるかは理解しているが、僕らもW杯へ行きたい」と続けた。

 ウェールズはホームではここ18戦無敗で、ベイルも特殊な状況で迎える試合ではあるが、ウクライナにとってはやりにくい雰囲気になることを期待している。

 世界がウクライナを応援するとみられることについて、ベイルは「このスタジアムで一番人気なのは僕らで、それが最も重要だ」と話している。

「僕らもウクライナの子どもたちと家族、国民を思っている。恐ろしいことだと感じながら、あまりたくさんのことはできていない。それでも明日はサッカーの試合で、僕らは勝ちたい」 (c)AFP/Kieran CANNING