【6月1日 AFP】中国・上海は1日、新型コロナウイルスの感染対策規制を大幅に緩和し、日常生活に戻る第一歩を踏み出した。市民は2か月におよぶロックダウン(都市封鎖)で外出を制限され、中国経済は大打撃を受けた。

 人口2500万人を擁する経済の中心地、上海では、変異株「オミクロン株」により感染拡大が国内最悪となった。これを受け、3月下旬から居住区ごとにロックダウンが導入された。

 コロナ規制はここ数週間、段階的に緩和されていた。当局は1日から、リスクが低いとみなした地区の住民に市内の移動を許可するとしていた。

 同日朝には、地下鉄で通勤する人や開店の準備をする店舗が見られた。数週間にわたり居住区を囲んでいた黄色いフェンスも多くの地区で撤去された。

 コロナ規制により、上海経済は打撃を受け、国内外のサプライチェーン(供給網)は混乱。市民の不満も高まっていた。

 宗明(Zong Ming)副市長によると、ショッピングモールやコンビニ、薬局、美容室は客の数を通常の75%に制限した上で営業が認められる。公園や観光地は段階的に再開される。

 一方、映画館やジムは引き続き閉鎖される。学校は3月中旬から閉鎖されていたが、通学は任意で、段階的に再開される。

 バス、地下鉄、フェリーの他、企業活動も再開される。(c)AFP