【5月30日 AFP】中国・北京で、新型コロナウイルスの感染拡大対策で出されていた自主隔離命令を無視して外出した男性が、後の検査で陽性と判定されたことを受けて、近隣住民5000人に外出制限が課され、警察が捜査を開始した。当局が29日、明らかにした。

 北京では、同市としては過去最大の感染拡大が起きており、過去5週間にわたって住民数十万人に外出自粛が命じられてきた。

 北京公安当局は29日、「高リスク」と見なされたショッピングセンターを訪れた後、自主隔離命令を受けていた40代男性が規則を破ったと発表した。男性は自主隔離の期間中に「何度も外出して近所を歩いた」という。

 男性と妻はその後のコロナ検査で陽性となり、近隣住民約5000人に外出制限が課されたほか、250人が政府の隔離施設に収容された。男性は現在、警察の捜査対象となっている。

 北京では変異株「オミクロン株」流行による感染拡大で、4月下旬以降計1700人以上の感染が確認された。世界的に見ればごく少数だが、厳格な「ゼロコロナ」戦略を維持している中国は対応に苦慮している。(c)AFP