【5月21日 AFP】2017年の破産に関連した罪で実刑判決を受けた元男子テニスのボリス・ベッカー(Boris Becker)氏は、英ロンドンのワンズワース刑務所(Wandsworth Prison)に収監されて以降、メディアが報じる一部の「作り話」の記事にいら立っていると、担当弁護士が明らかにした。

 ベッカー氏のメディア弁護士を務めるクリスチャン・オリバー・モーザー(Christian-Oliver Moser)氏は、20日に放送された独テレビ局RTLのインタビューで、「ここ数週間に読まれた特に大きな見出しの記事で、真実の内容はほぼない」と述べた。

 先月29日にロンドンのサザーク刑事法院(Southwark Crown Court)で開かれた裁判で、ベッカー氏は破産法の下で禁錮2年6月の実刑判決を言い渡された。刑が開始して以降も特に母国ドイツで、連日大きく報じられている。

 国内トップの売り上げを誇るビルト(Bild)紙は、ベッカー氏の独房から閉所恐怖症や食事に関する緊急連絡が続いたと報道。モーザー氏によれば、ベッカー氏はこうした記事に憤慨しており、内容は虚偽だとして誤解を解くよう依頼してきたという。

 モーザー氏は「彼は緊急ボタンを押していないし、それは作り話だ。不満や不平は訴えていない」とし、「確かに快適な状況ではないが、彼はそれを受け入れている」と主張。そうした記事の情報源については臆測するしかないが、「刑務所で働いている人間」がフェイクニュースを伝えているのではないかと指摘した。(c)AFP