【5月21日 AFP】ロシアのセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相は20日、マリのアブドゥライ・ディオプ(Abdoulaye Diop)外務・国際協力相をモスクワに迎え、フランスがマリに「植民地主義」を取っていると非難した。

 ラブロフ氏は記者会見で、マリに「非合法武装集団がのさばる無秩序な地域が生まれる危険性」が迫っていると警鐘を鳴らし、同国の領土の保全が脅かされていることをフランス側に繰り返し伝えてきたと主張した。

「マリ指導部が他国の治安部隊に支援を求めようとしていることに(フランスが)不満を抱くのは、植民地主義の表れにほかならない」と指摘し、「フランスをはじめとする欧州連合(EU)諸国がアフリカなどで支配的な役割を果たそうとしているのは理解できるが、評価はできない」と述べた。

 さらに、兵士らの訓練を中心にマリ軍の戦闘能力を高めていく方針も明らかにした。また、世界的な食糧危機への懸念が高まる中、マリに小麦や無機肥料、石油製品を引き続き供給すると確約した。(c)AFP