【5月14日 AFP】ロシアのセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相は13日、ウクライナの欧州連合(EU)加盟申請の動機に疑問を呈し、EUは「攻撃的で戦闘的な組織」と化し、欧州にとどまらない野心を抱いていると非難した。

 ラブロフ氏は、タジキスタンの首都ドゥシャンベで開かれた独立国家共同体(CIS)外相会議後の記者会見でウクライナについて、「中立・非同盟の立場を宣言する用意がある」一方で、「同時にEU加盟への意欲をあらゆる方法で強調している」と言及。「ウクライナのこうした要求が無害かは大いに疑わしい」と述べた。

 ロシアは難航している和平交渉で、ウクライナは米主導の北大西洋条約機構(NATO)への加盟を諦め、「中立化」を宣言するべきだと主張してきた。

 ウクライナはNATO加盟の実現性が低いことは認める一方、ロシアに侵攻を受けた後、EUへの加盟を申請した。

 ラブロフ氏はEUについて、「建設的な経済的プラットフォーム」から「攻撃的で戦闘的な組織」に変容したと指摘。インド太平洋地域での活動に言及し、「野心は欧州大陸にとどまらない」と非難した。

 さらに「(EUは)NATOが敷いたレールの上を走っている。NATOと一体化し、事実上の付属物として機能する傾向を裏付けている」とも述べた。(c)AFP