【5月16日 AFP】ドイツ西部ノルトライン・ウェストファーレン(North Rhine-Westphalia)州で15日、州議会選挙が行われ、出口調査の結果、オラフ・ショルツ(Olaf Scholz)首相が所属する社会民主党(SPD)の大敗が濃厚となった。ロシアのウクライナ侵攻に対するショルツ氏の対応が弱腰と受け止められ、厳しい判断が下された格好だ。

 出口調査では、SPDが約28%にとどまる一方、中道右派のキリスト教民主同盟(CDU)は約35%に得票を伸ばした。緑の党(Greens)は約18%、中道の自由民主党(FDP)は約5%だった。

 ロシアによるウクライナ侵攻をめぐり、ショルツ氏がウクライナへの武器供与に慎重な姿勢を見せたことが、SPDへの批判票が増えた要因とみられている。

 ノルトライン・ウェストファーレン州の有権者は約1300万人に上り、人口も全体の約4分の1を占めている。SPDにとって今回は史上最悪の選挙結果で、首相就任から半年もたたないショルツ氏にとっても大きな痛手となった。

 ケルン(Cologne)やボン、デュッセルドルフ(Duesseldorf)、エッセン(Essen)、ドルトムント(Dortmund)といった主要都市を擁する同州は、1980年代から90年代にかけてはSPDの牙城だったが、前回選挙が行われた2017年以降、CDUが第1党の座を維持している。(c)AFP