【4月26日 AFP】ドイツのゲアハルト・シュレーダー(Gerhard Schroeder)元首相が、ロシアとのビジネス関係を維持する意向を示したことから、社会民主党(SPD)党内で除名を求める声が高まっている。

 シュレーダー氏は、ロシアからドイツに天然ガスを送るパイプラインの運営会社「ノルドストリーム(Nord Stream)」の株主委員会会長や、ロシア国営石油会社ロスネフチ(Rosneft)の役員を務めている。ロシア産ガスの輸入を支援しているほか、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と親密な関係にある。

 シュレーダー氏は先週末、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)に掲載されたインタビューで、ロシア企業との関係について後悔する様子を見せず、「誤りや罪を認めたりはしない。私の流儀ではない」と語った。

 さらに、ロシア企業の役職を辞するつもりはないと明言。辞めることがあるとすれば、それはロシアがドイツへのガス供給を止めた時だと述べた。

 シュレーダー氏が党首を務めたこともあるSPDのザスキア・エスケン(Saskia Esken)共同党首は国営ラジオに対し、同氏は「離党すべきだ」と語った。

 エスケン氏はその後、記者団に対し、SPDは現在、シュレーダー氏の除名を求める14件の申し立てを精査しているとした上で、最終的な判断は党の仲裁機関に委ねられると説明した。

「ゲアハルト・シュレーダー氏は長年、実業家として活動してきた。名誉ある元党首や元首相だと考えるのはやめるべきだ」と指摘した。(c)AFP