【5月12日 AFP】ドイツのロベルト・ハーベック(Robert Habeck)副首相兼経済・気候保護相は12日、ロシアが欧米のエネルギー企業に報復的な制裁措置を発表したことを受け、ロシアは「エネルギーを武器として利用している」と非難した。パイプラインを使ったロシアからのガス供給も減少しているという。

 ハーベック氏は記者会見で、「エネルギーを武器として使うことが複数の領域で現実化する形で、事態は顕在化したと言わざるを得ない」と述べた。

 一方、ガス関連企業は12日、ロシアからウクライナを経由した欧州へのパイプラインによるガス供給が前日から2日連続で減少していると明らかにした。

 ハーベック氏は、次の冬に向けてガスの貯蔵量を増加させることに注力していると表明。同氏は「ガス貯蔵施設は冬までに貯蔵量を最大まで引き上げなければならない。さもなければ、われわれは簡単に脅されてしまうような状況に陥るだろう」と警告した。

 ロシア政府は11日、ウクライナ侵攻を受けた欧米の対ロシア制裁に対する報復として、欧米やシンガポールのエネルギー企業31社に報復制裁を科す政令を出した。(c)AFP