【5月12日 AFP】フィンランドのサウリ・ニーニスト(Sauli Niinisto)大統領は11日、同国が北大西洋条約機構(NATO)に加盟しても「誰の不利益にもならない」と述べ、ロシアをけん制した。

 ニーニスト氏はボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相と共に、フィンランドと英国の安全保障協定に関する合意文書に署名。その席で、「NATO加盟は誰の不利益にもならない。ゼロサムゲームではない」とし、もしフィンランドが加盟することになれば、ロシアに対して 「原因は貴国だ、鏡を見よ」と告げるだろうと語った。

 両国間の安全保障協定は、フィンランドが災害に見舞われたり攻撃を受けたりした場合、英国が「軍事的手段を含む」さまざまな支援を提供すると約束する内容。英国は同日、スウェーデンとも同様の協定締結に合意している。

 ニーニスト氏は、「フィンランドはすでにNATOのパートナー国だ。フィンランドが西側だということに疑問の余地はない」と主張。ロシアが昨年末、フィンランドとスウェーデンはNATOに加盟できないと主張したのは「お前たちは自分の意思を持っていないと言ったも同然だ」とし、状況は「大きく変わった」と述べた。(c)AFP