【5月10日 CNS】中国国家鉄路集団によると、中国の第1四半期(1~3月)の鉄道貨物輸送は前年同期比2.8%増の9億4800万トンに達した。このうち3億5000万トンが発電用石炭で、前年同期比6.5%増となった。

 国鉄は新型コロナウイルスの拡大に対応した輸送能力を確保し、対策物資を各地に搬送してきた。香港には本土から計1384トンの物資を載せた列車35本を運行した。

 また、公道のトラック輸送から鉄道輸送にシフトする「公転鉄」政策を推し進め、企業の原材料や完成品の輸送ニーズに対応。肥料、農薬、種子など春の耕作シーズンに必要な輸送を適切に実現し、農業関連資材の輸送は前年同期比8.8%増の4379万トンとなった。

 鉄道輸送は国際的産業チェーンとサプライチェーン(供給網)の安定性を支えている。中国主導のシルクロード圏経済構想「一帯一路(Belt and Road)」の推進に向け、国際的な輸送組織の強化、関税部門の運営、海外企業との連携を深めている。中国と欧州を結ぶ中欧班列貨物列車は3630本を運行し、35万TEUを輸送。それぞれ前年同期比で7%と9%の増加となった。中国-ラオス鉄道は26万トンの輸出入品を輸送し、中国と東南アジア諸国との輸送時間の改善、物流コストの削減を果たし、そして多くの企業に利益をもたらした。

 鉄道貨物サービスの質はさらに向上した。電子商取引サイト「鉄道95306貨物」をアップグレードし、24時間オンラインの貨物ビジネスを実現。ユーザー数は7万人に達し、電子運送状の割合は95%を超えた。コンテナマルチ輸送システムの開発により、1日平均コンテナ積載量は前年同期比13.5%増の3万8290台となった。(c)CNS/JCM/AFPBB News