【5月7日 AFP】インドネシアのバリ(Bali)島当局は6日、聖なる木でヌード写真を撮影したロシア人夫婦を強制送還すると発表した。

 タバナン(Tabanan)県の寺院で、樹齢700年の霊木ベンガルボダイジュに裸でもたれかかったアリーナ・ファズリーワ(Alina Fazleeva)さんを夫が撮影した写真はインスタグラム(Instagram)で拡散され、地元の人々の怒りを買った。ファズリーワさんには数千人のフォロワーがいる。

 バリ島の入国管理局長は6日の会見で、ファズリーワさん夫婦は公共の秩序を乱して地域の社会規範を尊重しなかったため、強制送還すると発表。

 2人は地元の信仰に従って聖地での清めの儀式への参加を義務付けられ、少なくとも半年間、インドネシア入国を禁じられる。

 ファズリーワさんはインスタグラムへの投稿で、英語とインドネシア語で「大きな間違いを犯した」と謝罪。

「バリ島には多くの聖地があるが、すべての場所にそのことを示す案内板があるわけではない」として、「こうした場所と伝統に敬意をもって接することがとても大切だ」と述べている。

 バリ州のイ・ワヤン・コステル(I Wayan Koster)知事は、地元に敬意を払わない観光客には容赦しないと言明した。

 昨年、バリ島から約200人が強制送還された。中には公共の場でマスクを着用しないなど、新型コロナウイルス対策の規制に違反した人もいる。

 先月には、聖なる山の頂でニュージーランドの先住民マオリ(Maori)の戦いの舞「ハカ(Haka)」を裸で踊る動画を撮影したカナダ人俳優が強制送還された。(c)AFP