【5月6日 AFP】ポーランドとバルト3国は5日、ポーランドとリトアニアを結ぶ新たな天然ガスパイプライン「GIPL(ポーランドとリトアニアのガス相互接続)」の開通式を行った。ロシア産ガスへの依存からの脱却に向けた重要な一歩だ。

 既にリトアニアとパイプラインで結ばれているラトビアとエストニア、フィンランドも、欧州連合(EU)のガスパイプライン網にアクセスできるようになる。

 GIPLは双方向輸送が可能で、全長508キロ。年間輸送量は最終的に約20億立方メートルとなる見通し。建設費用は5億ユーロ(約690億円)で、大部分をEUが負担した。
 
 リトアニアの首都ビリニュス郊外で行われた開通式で、同国のギタナス・ナウセーダ(Gitanas Nauseda)大統領は「きょう、エネルギーの自立を開始する」と述べた。

 ポーランドのアンジェイ・ドゥダ(Andrzej Duda)大統領は「GIPLが(ロシアの)脅迫に対する答えだ」と語った。

 ポーランドはロシアからの天然ガス輸入を完全にやめる用意があると表明している。リトアニアとラトビア、エストニアのバルト3国は先月末、ロシア産ガスの輸入を停止し、備蓄を使用する方針を示していた。

 4か国はいずれもロシア産ガスに大きく依存していた。(c)AFP