【5月5日 AFP】世界保健機関(WHO)は5日、新型コロナウイルスの世界的流行の影響で、2020~21年に1330万~1660万人が死亡したとの推計を発表した。コロナ感染が直接の原因で死亡した人数の最大3倍となる。

 推計には、コロナ流行の間接的影響による死者も含まれる。WHOの推計は長く待ち望まれていたもので、コロナ禍がもたらした全体的な影響がようやく具体的な数で示された。

 WHOは、20年1月1日~21年12月31日の2年間でのコロナ流行による直接的・間接的死者数を約1490万人とし、少なくとも1330万人、最大で1660万人が亡くなったとした。これに対し、各国がWHOに報告したコロナ感染による死者数の総計は同期間で542万人、22年も含めると624万人となっている。

 推計は、例年の水準から予想される死者数を実際の死者数がどれだけ上回ったかを示す「超過死亡」を計算したもので、コロナ感染による死者のほか、医療体制の逼迫(ひっぱく)により治療を受けられなかった場合など、医療・社会への影響により死亡した人も含まれる。超過死亡の84%は東南アジア、欧州、南北米大陸に集中していた。(c)AFP