【4月29日 AFP】パキスタンの反政府武装組織「バルチ解放軍(BLA)」は27日、中国が「搾取」と「占領」をやめなければ、今後も中国人らを標的にした攻撃を行うと警告した。26日にはカラチ大学(Karachi University)の孔子学院(Confucius Institute)で同組織の女が自爆し、北京から派遣された教師3人を含む4人が死亡した。

 南西部バルチスタン(Balochistan)州の分離独立を掲げるバルチ解放軍は27日、自爆攻撃の犯行声明を出した。同組織のために女性が「自ら犠牲」になったのは初めてとしている。

 中国政府はバルチスタン州で大きな利益を生む鉱業・エネルギー事業に参画しており、中国人と関係者はしばしば分離独立派の標的となっている。

 バルチ解放軍の広報を担当するジーヤンド・バロチ(Jeeyand Baloch)氏は英語の声明で、「バルチ解放軍マジード旅団(Majeed Brigade)の男女の精鋭数百人は、バルチスタン州およびパキスタンのどこであろうと破壊的な攻撃を実施する用意ができている」として、中国が「搾取的なプロジェクト」と「バルチスタン州の占領」をやめなければ、さらに激しい攻撃を加えると警告した。

 中国は540億ドル(約7兆400億円)規模の巨大プロジェクト「中国パキスタン経済回廊(CPEC)」の一環として、パキスタンとの間の道路やパイプラインなどを整備している。両国は同プロジェクトにとっての安全保障上の脅威を警戒している。(c)AFP/Ashraf KHAN