【4月28日 AFP】(更新、写真追加)国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長がウクライナを訪問し、28日にはロシア軍が民間人を殺害したとされる首都キーウ近郊のボロジャンカ(Borodianka)を視察した。

 グテレス氏は、地元の兵士や当局者の案内でロシア軍の攻撃によって破壊された集合住宅を目にし、「破壊され、黒焦げになったこれらの民家の一つに、自分の家族がいる様子を想像する。自分の孫娘たちが、パニックに陥って逃げ惑う様子を思う。21世紀に戦争とはばかげている。戦争は悪だ。21世紀に戦争を許容できるはずがない」と述べた。

 次いでグテレス氏は、同じく首都近郊にあり、ロシア軍の撤退後に多数の民間人の遺体が発見されたブチャ(Bucha)を訪問した。

 その際グテレス氏は、ロシアがウクライナ侵攻中に行った可能性のある戦争犯罪をめぐり、国際刑事裁判所(ICC)による捜査への協力をロシア側に求める考えを示した。

 同氏は、「私は全面的にICCを支持しており、ロシアにICCの受け入れと協力を要請する。だがわれわれが戦争犯罪について語る時、最悪の罪は戦争そのものだということを忘れてはならない」と指摘した。

 グテレス氏のウクライナ訪問は、ロシアによる2月24日の侵攻以来初めて。同氏は28日中に、ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領と会談する予定。(c)AFP