【4月24日 AFP】ミャンマー国軍は22日、国内の少数民族武装勢力に対し、直接対話による和平交渉を呼び掛けた。同国では昨年2月の軍事クーデターに抗議する民主派も新たな抵抗勢力となっており、軍政は対応に苦慮している。

 ミャンマーには約20の少数民族武装勢力が存在する。多くは国境地帯を実効支配し、麻薬取引や天然資源、自治権をめぐって国軍や他の少数民族と衝突を繰り返している。

 一方、民主派は、国家顧問だったアウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi)氏を失脚させ実権を握ったクーデターに反発し、「国民防衛隊(PDF)」を創設。それを受け入れ、軍事訓練を提供している武装勢力もある。専門家は、PDFの活動が効果を上げていることについて、国軍は驚いていると分析している。

 ミンアウンフライン(Min Aung Hlaing)国軍総司令官は、国営メディアが放送した演説で「少数民族武装勢力のリーダーたちを対話に招待する」と述べ、来月9日までに参加を表明すれば、代表者と対面すると呼び掛けた。「国民が平和と発展の成果」を享受できるよう、「全員が誠実かつ率直に議論することになるだろう」としている。具体的な日程は不明。

 国軍とPDFは連日、衝突しており、国境地帯では少数民族武装勢力がPDFと共闘する動きも見られる。(c)AFP