【4月16日 AFP】フィンランドのトゥッティ・トゥップライネン(Tytti Tuppurainen)欧州問題・公営企業相は15日、同国が北大西洋条約機構(NATO)への加盟を申請する「可能性が高い」と述べた。ロシアはこの直前、フィンランドとスウェーデンがNATOに加盟した場合、「結果」が伴うと警告していた。

 ロシアが2月24日にウクライナへ侵攻したことで、フィンランドとスウェーデンでは長年続いた軍事非同盟主義に対する世論と政論が一転。フィンランドのサンナ・マリン(Sanna Marin)首相は13日、NATO加盟申請の是非について「数週間以内に」決定すると表明し、スウェーデンも加盟を議論している。

 トゥップライネン氏は英衛星放送スカイニューズ(Sky News)に対し、フィンランドによる加盟申請の「可能性は高いが、まだ決定したわけではない」と説明。国民の大半がNATO加盟を支持していると指摘した。

 ロシア外務省のマリア・ザハロワ(Maria Zakharova)報道官は15日、NATO加盟はフィンランドとスウェーデンが決めることだとしつつも、「このような措置が、われわれの2国間関係や欧州全体の安全保障構造に対する結果を伴うことを理解すべきだ」と警告した。

 識者の多くは、フィンランドが6月のNATO首脳会議(サミット)前に加盟を申請する可能性があるとみている。新規加盟は現在加盟する30か国すべての承認が必要で、4か月から1年かかる可能性がある。(c)AFP