【4月15日 AFP】ドイツ西部ラインラント・プファルツ(Rhineland-Palatinate)州の捜査当局は14日、爆発物を使った攻撃などを計画したとして、新型コロナウイルス対策の制限措置に反対する親ロシア派極右団体の4人を逮捕したと発表した。計画にはカール・ラウターバッハ(Karl Lauterbach)保健相の拉致も含まれていた。

 4人は電力供給設備を破壊し全国で長期的な停電を引き起こそうとしていたほか、「内戦のような状況を引き起こし、最終的にはドイツの民主主義体制の転覆を企てていた」とされる。さらに複数の「著名な公人」の拉致も計画していたとされ、ラウターバッハ氏は自身が標的の一人だったと認めた。

 捜査当局は13日、41〜55歳のドイツ人容疑者5人を特定。最終的に4人を逮捕し、カラシニコフ銃1丁を含む銃器約20丁などを押収した。

 4人は極右団体「統一愛国者(Vereinte Patrioten)」に所属。同団体には70人のメンバーがおり、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の支持者や、ドイツの民主主義制度を否定する極右団体「帝国の市民(Reichsbuerger)」のメンバー、政府のコロナ対策に反対する人々も含まれていたという。

 ラウターバッハ氏は、コロナ規制反対派の一部は「非常に危険」になっていると指摘した。ドイツでは時に数万人規模の反コロナ対策デモが行われ、ワクチン懐疑派や、ネオナチ(Neo-Nazi)、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のメンバーなど、多様な人々を集めている。(c)AFP/Femke COLBORNE