【3月31日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は30日、ドイツのオラフ・ショルツ(Olaf Scholz)首相と電話会談を行い、ロシア産天然ガスの購入代金を従来通りユーロで支払うことは可能だと伝えた。ドイツ政府が明らかにした。プーチン氏は先に、代金をルーブル建てで支払うよう要求していた。

 ドイツのシュテフェン・ヘベシュトライト(Steffen Hebestreit)報道官によると、欧州がロシアから購入する天然ガスの代金について、プーチン氏は、来月も「これまで通りユーロで支払われ、制裁対象となっていないガスプロムバンク(Gazprom Bank)に振り込まれることになる」と述べた。ガスプロムバンクが、受け取ったユーロをルーブルに交換するという。

 報道官によれば、電話会談はプーチン氏の「要請に基づくもの」だった。プーチン氏は、欧州の契約先にとっては4月1日以降、「何も変わらないことになる」と強調したという。

 報道官は、ショルツ氏は提案された手続きに同意しておらず、プーチン氏に対し、提案内容が正しく理解できるよう書面化することを求めたと説明。「エネルギー代金の支払いは、契約に基づきユーロもしくはドル建てしか認められないというのが先進7か国(G7)首脳の合意事項だ」と述べた。

 一方、ロシア政府は今回の電話会談について、プーチン氏はショルツ氏に対し、ロシア側がガス代金の支払いをルーブル建てに切り替えるよう求めていることについて、欧州の輸入業者にとって契約条件の悪化にはつながらないと伝えた、と説明していた。(c)AFP