【4月3日 CNS】中国では、女性の消費意欲と消費能力が高まっており、「彼女経済(她経済)」という言葉がトレンドとなっている。

 多国籍コンサルタント会社アクセンチュア(Accenture)によると、中国では20~60歳の女性が4億人近く、人口だけで世界第3位の位置を占める。個人消費は年間最大10兆元(約194兆円)に上り、ドイツ、フランス、英国の市場を合わせた規模に近い。

 中国では古来、「士為知己者死、女為悦己者容(男は自分を認めてくれた人のために命を投げ出し、女は自分を愛してくれる者のために美しく装う)」と言われたが、現代の女性は「自分を喜ばせる」ことに重点を置いている。

 2021年の女性のファッションキーワード上位5位は「レジャー」「快適」「JK(日本の女子高校生ファッション)」「シャネルルック」「中性」が並び、「自分を喜ばせる」スタイルはより多様になっている。

 家事の時間を減らし、充実した時間を増やす傾向も顕著だ。EC大手の京東(JD.com)によると、昨年の売り上げでスマート掃除機は前年比440%増、窓ふき・掃除ロボットは104%増、食洗機は69%増となった。

 経済アナリストは「現代の独身女性は、経済的に男性に依存せずに旅行やスポーツジム通いを楽しみ、結婚後も家庭の財務管理に精通している。今後は、女性の消費力を取り込む企業が成長する」と指摘している。(c)CNS/JCM/AFPBB News