【3月29日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)は28日、リーグ内の多様性を促進する取り組みの一環として、攻撃アシスタントコーチに1人以上のマイノリティー(社会的少数派)を雇用することを各チームに義務付けると発表した。

 米フロリダ州で毎年開かれているオーナー会議で、全32チームが採択、承認した。適用は2022年シーズンから。

 ピッツバーグ・スティーラーズ(Pittsburgh Steelers)のオーナーで、NFLの多様性と公平性、包括性を評価する委員会の責任者を務めるアート・ルーニー2世(Art Rooney II)氏は、攻撃アシスタントがヘッドコーチ(HC)へ昇進する傾向が増えていることを反映した動きであると説明した。

 NFLでは最近、マイアミ・ドルフィンズ(Miami Dolphins)のHCを解雇されたブライアン・フローレス(Brian Flores)氏が雇用方針に人種差別があると訴え、リーグと一部のチームを相手取り訴訟に踏み切るなど、マイノリティーコーチの雇用と昇進に関する慣習が物議を醸している。

 フローレス氏の件を受け、NFLのロジャー・グッデル(Roger Goodell)コミッショナーは先月、HC雇用における多様性促進を目的としたこれまでの取り組みの結果は「受け入れ難い」と不満を述べていた。(c)AFP