新たな停戦交渉、28日にも ウクライナ大統領、「中立化」案を検討
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【3月28日 AFP】ロシアとウクライナの新たな停戦交渉が今週、トルコで行われる予定だ。日程をめぐっては28日もしくは29日と、情報が錯綜(さくそう)している。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は27日、ロシア側が要求している「ウクライナの中立化」について、「慎重に」検討していると述べた。
ゼレンスキー氏は、ロシアの複数の独立系メディアの取材に対し「この交渉項目(中立化要求)について理解はできる。議論しており、慎重に検討している」と語った。
一方、ウクライナ国防省のキリロ・ブダノフ(Kyrylo Budanov)情報総局長は、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が「占領地域と非占領地域の間に境界線を引く」ことで、ウクライナを朝鮮半島のように分断することを狙っている可能性があると指摘した。
ブダノフ氏は「キエフの陥落とウクライナ政府の転覆に失敗したことで、プーチン(大統領)は主要作戦を南・東部方面に転換しつつある」とフェイスブック(Facebook)に投稿。「ウクライナに韓国と北朝鮮をつくろうとしている」と述べた。
ブダノフ氏はさらに、ロシアは占領地域について、独自通貨が流通する準国家にしようとしている可能性があると語った。
プーチン氏の主な要求の一つは侵攻開始前から変わっておらず、ウクライナに北大西洋条約機構(NATO)への加盟を断念させることにある。
ロシア政府は3月に入って、スウェーデンとオーストリアを例に挙げ、ウクライナにとって採用可能な中立化のモデルになっているとしていた。
ウクライナ政府はその提案を拒否。ゼレンスキー氏はロシアの記者団とのインタビューで、プーチン氏が交渉と戦争を長引かせていると非難した。(c)AFP/Danny KEMP