【3月25日 AFP】エチオピア北部で続く内戦で、同国政府は24日、「無期限の人道的休戦」の即時発効を宣言した。

 アビー・アハメド(Abiy Ahmed)政権は声明で、今回の休戦を、数十万人が飢餓の恐れに直面している北部ティグレ(Tigray)州への緊急支援の加速につなげたいと表明。同州の反政府勢力に対し、休戦を成功させるため「さらなる攻撃をやめ、近隣の占領地域から撤退する」よう要請した。

 アビー首相は2020年11月、ティグレ州の旧与党勢力「ティグレ人民解放戦線(TPLF)」による陸軍基地攻撃への報復として、同勢力打倒を目指して軍隊を派遣。戦闘は1年以上続き、人道危機を引き起こした。現地では集団レイプや虐殺が行われたとの証言が出ており、双方が人権侵害行為を非難されている。

 米国は、アビー政権がティグレ州への支援物資輸送を妨げていると非難。一方で政権側は、妨害しているのは反政府勢力だと主張している。(c)AFP/Aymeric VINCENOT