【3月20日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は19日、スイスの首都ベルンの議会前で開かれたウクライナ支持集会に向けオンラインで演説し、ロシアの侵攻で「子どもたちが死んでいるにもかかわらず」、スイス食品大手ネスレ(Nestle)など同国企業がロシア事業を平常通り継続していると非難した。

 大統領は「子どもたちが死に都市が破壊され、(南東部マリウポリ〈Mariupol〉では)食料や水、電気も途絶え爆撃にさらされている」と強調。ネスレは「グッドフード、グッドライフ(良い食べ物、良い生活 good food, good life)」を標語に掲げているにもかかわらず、ロシア事業を普段と変わらず続けていると名指しで批判した。

 また、スイスの金融機関に対しても、ロシアの支配層が保有する資金を凍結するよう呼び掛けた。「この戦争を始めた人々の資金はあなたがたの銀行に預けられている。彼らの資金が凍結されるよう支援をいただきたい」と訴えた。

 集会には数千人が参加。スイスのイグナツィオ・カシス(Ignazio Cassis)大統領も壇上で演説し、「ウォロディミルよ、抵抗に向けたあなたがたの意志や難局を乗り越えようとするウクライナ国民の姿勢に深い感銘を受けた」とエールを送った。(c)AFP