【3月13日 AFP】柔道のテディ・リネール(Teddy Riner、フランス)が、東京五輪後の休養を終えて練習を再開した。32歳のリネールは、2024年パリ五輪で最後の金メダルを獲得することに目標を定めている。

 世界柔道(World Judo Championships)で史上最多10回の優勝を飾っているリネールは、東京五輪後に半年にわたって休養していたが、11日にブラジルのリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で、各国の選手が集まる合宿に参加し、半年ぶりに練習を再開。その休憩中にリネールは、7月8日から10日にハンガリーのブダペストで行われる柔道グランドスラム(2022 Judo Grand Slam Budapest)で公式戦に復帰するつもりだと話した。

「その最初の大会がどうなるかだね。自分に時間を与えたい。10月の(ウズベキスタンのタシケントで行われる)世界柔道には出るつもりだが、今後の状況次第だ」

 リネールは、一つ確かな目標として、年齢とけがの問題があるとはいえ、パリ五輪で母国のファンの前で戦ってから引退したいと明かしている。

 身長204センチ、現在の体重は148キロのリネールは「家族全員と、友人一同がみなスタジアムへ行くだろう。もう一つ肺をもらうようなものだ」と話した。

「とはいえ、自分にプレッシャーをかけるつもりはない。長い道のりになる。練習が必要だ。がっかりしたくないというのもあるが、何よりも最後の大会を心から楽しみたい」

 東京五輪の個人では銅だったが、団体では五輪三つ目の金メダルを獲得した。リネールは、パリ大会で最後の金メダルを獲得できれば、そこがキャリアの「頂点」になると話している。

「それでも何が起ころうと、失望はしない。これまでのキャリアがあるし、ここまで助けてくれた全員に感謝している」

「何が起ころうと、この先はご褒美だ。ストレスはない。限界を追求して母国のみんなの前で輝き、最も美しいメダルを勝ち取りたい。しかし何が起こるにせよ、それが運命だ」 (c)AFP