【3月12日 AFP】米国防総省は11日、ウクライナに侵攻したロシアの軍事同盟国であるベラルーシの軍部隊が、ウクライナ国内に進駐した形跡はないと発表した。

 国防総省のジョン・カービー(John Kirby)報道官は記者会見で、ベラルーシ軍の進駐について「われわれが追跡している範囲で、差し迫った兆候はない」とする一方、「今後起こり得ないわけではない」と警告した。

 カービー氏によると、米当局は、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領が、ロシア軍が攻撃を受けた場合、ベラルーシ軍がロシア軍の「背後の守りに就く」と語った点に注目している。

 カービー氏は、ルカシェンコ氏がベラルーシ軍が関与する可能性について言及したのは初めてだが、それがすでに起きているか、近い将来に起きることを示す「兆候はない」と述べた。

 米高官によると、ロシア軍が侵攻開始後、ウクライナに向けて発射したミサイルは800発以上で、うち80発以上がベラルーシから発射された。約400発はウクライナ国内から発射されたという。(c)AFP