【3月11日 AFP】ウクライナの首都キエフのビタリ・クリチコ(Vitali Klitschko)市長は11日、ロシア軍による包囲が進む中、同市の「要塞(ようさい)化」を進めていると述べた。

 クリチコ市長は全住民の半数が避難済みで、「すべての道、建物、検問所が要塞と化している」と述べた。

 ウクライナ軍は、ロシア軍がキエフの西側と北西側の防衛部隊を排除し、同市を封鎖しようとしていると警告する一方、「東郊のブロバルイ(Brovary)に向かう可能性も排除できない」としている。

 ロシア軍は、キエフの北東端に機甲部隊を展開。北西にあるイルピン(Irpin)やブチャ(Bucha)に数日間にわたって激しい砲撃を加えている。

 北東部を守るウクライナ兵によると、9日夜にはキエフに通じる幹線道路の支配権をめぐり激しい戦闘が繰り広げられた。AFP取材班は、キエフ北郊ベリカディメルカ(Velyka Dymerka)にミサイルが着弾するのを目撃した。

 英国防省は、ロシア軍は主要都市の包囲に割く兵力を増やし、進軍を続ける兵力が減少しているため、進軍速度はさらに鈍るとみている。(c)AFP/Dave CLARK and Dmitry ZAKS, with Fulya OZERKAN in Antalya, Turkey