【3月6日 AFP】国際パラリンピック委員会(IPC)は5日、北京冬季パラリンピックの開会式でIPCのアンドリュー・パーソンズ(Andrew Parsons)会長が行った反戦スピーチが検閲されたとみられる問題について、中国国営テレビに説明を求めていることを明かした。

 パーソンズ会長は開会式の舞台を使って「五輪休戦」に違反してはならないと訴え、戦争を強く非難。「21世紀は対話と外交の時代であって、戦争と憎悪の時代ではない」と呼びかけ、中国と関係の深いロシアによるウクライナ侵攻に具体的に言及はしなかったものの、現在の世界情勢は「恐ろしい」と述べた。

 ところが国営放送の中国中央テレビ(CCTV)は、パーソンズ会長が戦争を非難した部分を中国語に同時通訳せず、音量を下げているように思われる部分もあった。

 これについて、IPCは広報を通じて「報道については把握しており、CCTVに説明を求めている」と話し、「24時間にわたって回答を今も待っているところだ」と明かした。(c)AFP