【3月6日 AFP】女子テニス、リヨン・オープン(Open 6ème Sens - Métropole de Lyon 2022)は5日、シングルス準決勝が行われ、1週間前に母国ウクライナのオデッサ(Odessa)でロシアの爆撃を逃れたダイアナ・ヤストレムスカ(Dayana Yastremska)が決勝に進んだ。

 ウクライナ国旗を羽織ってコートに入った21歳のヤストレムスカは、2時間半の戦いの末7-6(7-5)、4-6、6-4で大会第2シードのソラナ・シルステア(Sorana Cirstea、ルーマニア)に勝利した。

 6日の決勝でヤストレムスカは、キャロリン・ガルシア(Caroline Garcia、フランス)を6-2、7-5で下した中国の張帥(Zhang Shuai)と対戦する。

 2020年のアデレード国際(Adelaide International 2020)以来の決勝進出を果たしたヤストレムスカは、前週母国を脱出する前にはロシアによる軍事侵攻の「爆撃で目覚めた」と明かしており、つらい旅路の果てに2月26日にフランス・リヨン入りした。

 勝利の瞬間にひざまずいた元世界ランキング21位のヤストレムスカは、会見で「今は強い気持ちでいるので、どんなことにでも対処できると思う。私はウクライナ人で、ウクライナの人たちはとても強い。皆さんは今、戦争中にそれを目にすることができる」と話した。

「これからは全ての勝利を私の国に贈る。今起きていることに比べればそれには大きな意味はない」 (c)AFP