【3月5日 AFPBB News】1週間のSDGsニュースを振り返る。

ウクライナ難民、66万人超に 国内避難民は推定100万人 国連

 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は1日、ロシアのウクライナ侵攻を受けて同国から近隣諸国に逃れた難民の数が66万人以上に上っていると明らかにした。

 UNHCR報道官は、過去6日間でこの人数になったと指摘し、「人数は急激に増えている。このペースだと、今世紀で欧州最悪の難民危機になる見通しだ」と述べた。

ポーランド東部メディカの国境検問所に並ぶウクライナ難民(2022年2月28日撮影)。(c)Wojtek RADWANSKI / AFP

マスク氏、ウクライナで衛星ネットサービス開始

 宇宙開発企業スペースX(SpaceX)を率いる実業家イーロン・マスク(Elon Musk)氏は2月26日、ウクライナ政府の要請を受け、同社のインターネット通信衛星「スターリンク(Starlink)」によるサービスをウクライナで開始したと明らかにした。

 マスク氏はツイッター(Twitter)に「ウクライナでスターリンクサービスが利用できるようになった。端末をさらに運んでいる」と投稿した。

 サービスの開始は、ウクライナのミハイロ・フョードロフ(Mykhailo Fedorov)副首相兼デジタル転換相の要請を受けたもの。

 世界のネット接続状況を監視する英団体ネットブロックス(NetBlocks)によると、ウクライナではロシアの侵攻以来、インターネットの遮断が相次いでいる。

米宇宙開発企業スペースXを率いるイーロン・マスク氏(2022年2月10日撮影)。(c)JIM WATSON / AFP

初のプラ汚染協定、国連が制定で合意

 国連(UN)は2日、ケニアの首都ナイロビで開いた国連環境総会(UNEA)で、プラスチック汚染に関する世界初の国際協定制定に向けた交渉を開始することで合意した。地球環境の保護に向けた大きな一歩と称賛されている。

 総会では、プラスチック汚染に関する法的拘束力のある協定を交渉する政府間委員会の設立で、200か国近くが全会一致で合意。2024年までの制定を目指すとした。

ケニアの首都ナイロビの国連環境総会会場前に設置された、蛇口から流れ出るプラスチックごみをかたどったカナダ人活動家でアーティストのベンジャミン・ボン・ウォン氏の作品(2022年2月22日撮影)。(c)Tony KARUMBA / AFP

気候変動で「生存可能な未来」に危機 国連報告書

 国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は2月28日、気候変動の影響に関する新たな報告書を公表し、誰もが「生存可能な未来」を確保するための時間がなくなりつつあると警鐘を鳴らした。

 報告書は、気温の上昇により、猛烈な熱波や大規模な暴風雨、種の絶滅、生態系の崩壊、虫害、水不足、作物収量の減少が悪化していると指摘した。

 気温が産業革命前との比較で2度上昇した場合、4億1000万人が深刻な干ばつによる水不足にさらされ、今世紀半ばには最多で8000万人が飢餓に陥る恐れがある。

仏南部バール県で起きた森林火災で、消火活動に当たる消防隊(2021年8月17日撮影、資料写真)。(c)NICOLAS TUCAT / AFP

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