【2月23日 AFP】男子テニス、メキシコ・オープン(Abierto Mexicano TELCEL Presentado Por HSBC 2022)は21日から22日にかけて1回戦が行われ、大会第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)が3-6、7-6(12-10)、6-2でジェンソン・ブルックスビー(Jenson Brooksby、米国)に勝利した。午前4時54分の決着は、プロテニス史上で最も遅い記録となった。

 東京五輪金メダリストのズベレフは、2本のマッチポイントをしのぎ、逆転で3時間19分の試合を制した。この一戦を含めて、21日に予定されていた今大会の3試合が3時間を超えた。

 試合は第1セットをブルックスビーが取り、第2セットもタイブレークに持ち込んで2本のマッチポイントを握った。しかし、ズベレフはこれをしのいで自身5本目のセットポイントを獲得し、約1時間50分続いたセットをものにした。迎えた第3セットは筋肉がけいれんしているように見える中で、何とか2本のブレークを奪い、勝利を収めた。

 これまでに最も遅い時間に決着したのは、午前4時34分に終わった2008年の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament)のレイトン・ヒューイット(Lleyton Hewitt、オーストラリア)対マルコス・バグダティス(Marcos Baghdatis、キプロス)戦だったが、今回はその記録を上回った。10時間進んでいるアラブ首長国連邦(UAE)で、22日のドバイ選手権(Dubai Duty Free Tennis Championships 2022)の試合が終わったときも、二人はまだ試合をしていた。

 前回王者のズベレフは「今は勝ててうれしい」と話し、「ジェンソンがどんな気持ちかは分からないが、難しいはずだ」と続けた。

「歴史の一部になれたのはうれしい。信じられない戦いで、信じられない試合だったし、今大会、こういう試合がもっと見られればいいと思う」

 ズベレフは2回戦で同胞ピーター・ゴヨブジク(Peter Gojowczyk)と8強入りを懸けて対戦する。(c)AFP