【2月20日 AFP】ウクライナをめぐり緊張が高まる中、北大西洋条約機構(NATO)の関係者は19日、首都キエフの駐在員を西部リビウ(Lviv)とNATO本部があるベルギーのブリュッセルへ移動させていると明らかにした。

 関係者はAFPに「職員の安全が最も重要であり、リビウとブリュッセルへ移動させている。在ウクライナ事務所の業務は継続する」と述べたが、移動した職員の数は明かさなかった。

 NATO非加盟国のウクライナにNATOの部隊は展開されていないが、キエフには1990年代後半から二つの事務所が置かれている。

 イエンス・ストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)事務総長は19日、「すべての兆候が、ロシアがウクライナへの全面侵攻を計画していると示している」と述べた。

 ストルテンベルグ氏はドイツで開かれているミュンヘン安全保障会議(Munich Security Conference)で公共放送ARDに対し、「侵攻のリスクが非常に高まっていることで見解が一致している」と語った。

 これに先立ち同氏は、ウクライナ防衛のために同国にNATO部隊が派遣されることはないと表明していた。

 ウクライナに隣接するNATO加盟国へ部隊を派遣している加盟国もあり、同氏は加盟国が集団的自衛権の下でロシアの行動に積極的に対応していくと述べた。(c)AFP