【2月23日 AFP】米銃器メーカー「WEE1タクティカル(WEE1 Tactical)」が、多くの銃乱射事件で使われたAR15型半自動小銃をモデルにした子ども用半自動小銃「JR15」を発売し、銃規制団体から激しい非難を浴びている。

 WEE1タクティカルの公式サイトによると、JR15は射撃競技の安全な手ほどきを支援する銃器シリーズの第1弾で、「見た目、手触り、動作も、ママとパパの銃にそっくり」とされる。同サイトは、男児向けにモヒカンヘアの海賊風の骸骨、女児向けに金髪を束ねてピンクのおしゃぶりをくわえた骸骨のイラストも使っている。

 JR15は長さ80センチ、重さ1キロ以下で22口径弾を使用。5発または10発の着脱式弾倉が付いている。1月中旬、389ドル(約4万5000円)で発売された。

 AR15は軍用小銃の民間版で、米国では学校でのものを含む多くの銃乱射事件で使われてきた。

 銃による暴力の撲滅を目指す米非営利団体「バイオレンス・ポリシー・センター(Violence Policy Center)」のジョシュ・シュガーマン(Josh Sugarmann)事務局長は、「一見してグロテスクな冗談だと思った。改めて見直しても、グロテスクなだけだった」と述べた。

 銃規制を支持する「ニュートン・アクション・アライアンス(Newtown Action Alliance)」は、銃規制に反対するロビー団体と銃メーカーを「継続的な利益のためなら何でもやる」と非難した。

 銃による暴力の統計サイト「ガン・バイオレンス・アーカイブ(Gun Violence Archive)」によると、米国では2021年、約4万5000人が銃で亡くなった。1500人以上が未成年者だった。(c)AFP