【2月18日 AFP】ベルギー元国王の末娘のエスメラルダ王女(Princess Esmeralda)はこのほど、かつて同国が植民地支配したコンゴ民主共和国をフィリップ国王(King Philippe)が訪問するのを前に、ベルギーは過去について遺憾の意を表明するだけではなく、「謝罪しなければならない」と呼び掛けた。

 AFPのインタビューに今週応じたエスメラルダ王女は、「カップルと同様に、謝ることはバランスの取れた関係を再構築するのに重要だ」と述べた。フィリップ国王は2年前、ベルギーによる過酷な植民地支配に対して「遺憾の極み」との思いを示したが、その際にも王女は、コンゴとの関係修復に向け、さらに踏み込んだ措置が必要だと訴えていた。

 現在のコンゴ民主共和国に当たる地域で、ベルギーのレオポルド2世(King Leopold II、1865~1909年在位)の時代に暴力的な植民地支配があったとされ、王女は、レオポルド2世の像を撤去し、博物館に収蔵するよう求めたこともある。

 現在65歳のエスメラルダ王女は、16年間にわたってジャーナリストとして活動。王女としても、女性や先住民の権利のほか、鉱業や石油産業による環境破壊に対して積極的に発言している。英ロンドン中心部での気候変動に対するデモに参加中に逮捕され、メディアに大きく取り上げられたこともある。

 フィリップ国王は、来月6~10日にコンゴを訪問する。ベルギー王室関係者がコンゴを訪れるのは、前国王アルベール2世(King Albert II)が2010年にコンゴ独立50周年に際して訪問して以来。(c)AFP/Matthieu DEMEESTERE