【2月20日 CGTN Japanese】2月4日に行われた北京冬季オリンピックの開会式では、出場国と地域の名前が書かれた小さな雪の結晶のプラカードが集まり、キラキラと輝く一つの大きな結晶となりました。開会式で最も心温まる趣向でした。  

 雪の結晶のデザインを担当した李旻(Li Min)さんがこのほど、インタビューに応じ、雪の結晶の誕生秘話を語りました。清華大学(Tsinghua University)美術学院の卒業生である李さんによりますと、プラカードのデザインや大きな結晶に関する修正と完成など、約3年間に300回以上の修正を繰り返してようやく、世間を魅了した雪の結晶を生み出しました。  

 張芸謀(チャン・イーモウ、Zhang Yimou)監督が雪の結晶を開会式のコアアイデアとすると打ち出したことに深く感服したという李さんは、「監督は、ラインを通じて中国式の美意識を表現し、雪の結晶に新たな文化的内包と生命力を与えてほしいと語った」と振り返りました。  

 雪の結晶のデザインには、李さんのほかに複数の美術デザイナーが加わっていました。李さんによりますと、雪の結晶のデザインはいくつかの段階を経たそうです。最初のデザイン要素は各国のランドマーク的な建築の模様でした。その後、中国結びやツル、ボタンの花など中国では縁起が良いとされる伝統的な模様なども検討しました。監督が求めていた感覚に基づき、多くの中国の美的要素をデザインに取り入れ、中国人のロマンと美意識を世界に見せたいと思ったそうです。 最終的に、雪の結晶のデザインに中国結びの要素を取り入れました。李さんによりますと、最も難しかったのは、中国結びの最もオーソドックスな結び目の特徴を体現すると同時に、雪の結晶の生き生きとした軽やかな感じを表現することです。中国結びの形を決める際、デザイナーは可能な限り雪の特徴を生かしながら、シンプルでモダンなイメージを見せつつ、東洋の美を漂わせなければなりません。雪の結晶のデザインは、度重なる修正と調整を経て決まり、開会式で披露されました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News