【2月11日 AFP】ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)は11日、ドーピング検査での陽性が判明して北京冬季五輪の金メダル獲得が危ぶまれているフィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ(Kamila Valieva)について、全面的な支援を表明した。

 ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は、「われわれは、最大限かつ全面的にカミラ・ワリエワを支援し、皆さんに彼女のサポートを呼び掛ける」とし、「そしてわれわれはカミラに対して、『顔隠さないで。あなたはロシア人だ。演技して全員を倒してくれ』と言おう」と述べた。

 また、クレムリンが周囲に対して調査の結果と国際オリンピック委員会(IOC)の判断を待つように促していることも明かし、「われわれは、これは何かの行き違いだと確信している」との見解を示した。

 15歳のワリエワが昨年12月の検査で禁止薬物のトリメタジジン(Trimetazidine)に陽性反応を示しながらも、ロシア側は同選手の北京五輪での競技続行を容認。この決断に対して、IOCと国際スケート連盟(ISU)は異議を申し立てている。

 狭心症やめまいの治療に用いられるトリメタジジンは、血流の効率を高めて持久力を上げる効果があるため、世界反ドーピング機関(WADA)によって禁止されている。(c)AFP